授乳中のカフェインは1日何mgまで?公的機関が示している目安

授乳中にコーヒーやお茶を口にするとき、「これ、どのくらいカフェインが入っているんだろう」と手が止まった経験はないでしょうか。

この記事では、公的機関が公表している1日あたりの目安と、飲み物ごとのカフェイン量を、出典つきの数字だけでまとめました。

先に全体像をお伝えすると、授乳婦向けの目安として海外の公的機関が示しているのは1日200mgまたは300mgという数値です。

そして日本には、カフェインについての明確な基準がありません。

そのため日本の官公庁も、注意喚起をするときには海外の数値を引用する形をとっています。

なお、この記事は各機関と各メーカーが公表している数値を整理したものです。体調や薬の服用状況によって事情は変わりますので、個別の判断はかかりつけの医師や助産師にご相談ください。

日本には基準がなく、海外の数値が参考にされている

農林水産省は、カフェインについて「日本では、明確な基準や具体的な摂取量の目安は示していない」とはっきり書いています。

つまり、「日本の基準では授乳中は1日◯mgまで」という数字は、そもそも存在しません。

そのかわりに農林水産省・消費者庁・厚生労働省・こども家庭庁・内閣府食品安全委員会が、海外の評価結果をもとにした情報発信を行っています。

ネット上には「日本の基準では」と書かれた記事もありますが、日本の基準として示された数値は現時点で公表されていません。

数字を見かけたときは、それがどの国のどの機関のものかを確認すると、情報の食い違いに振り回されずに済みます。

欧州・英国・オーストラリアは1日200mg、カナダは1日300mg

農林水産省が一覧にしている、主な国と機関の摂取上限・目安は次のとおりです。

国・機関名 対象者 摂取上限・目安
世界保健機関(WHO) 妊婦 300mg/日
米国 健康な大人 400mg/日
欧州・英国 妊婦及び授乳婦 200mg/日
欧州・英国 健康な大人 400mg/日
カナダ 妊婦及び授乳婦 300mg/日
カナダ 18歳以上 400mg/日
オーストラリア・ニュージーランド 妊婦及び授乳婦 200mg/日
オーストラリア・ニュージーランド 18歳以上 400mg/日、200mg/回

授乳婦を名指しで対象にしているのは、欧州・英国、カナダ、オーストラリア・ニュージーランドの3つです。

数値は200mgと300mgに分かれており、機関によって幅があることがわかります。

欧州食品安全機関(EFSA)は2015年のリスク評価で、妊婦及び授乳婦について、習慣的な摂取が1日200mgまでであれば胎児や乳児の健康リスクは増加しないと評価しました。

英国食品基準庁(FSA)も2024年のガイダンスで、妊婦及び授乳婦は200mgまでとする国民保健サービス(NHS)の推奨を引用しています。

一方カナダ保健省は、食品中のカフェインのレビュー結果として、妊婦や授乳婦は1日300mgまでという推奨摂取量を定めています。

アメリカCDCは「1日約300mg以下=コーヒー2〜3杯」と説明している

授乳との関係をもっとも具体的に書いているのが、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)です。

CDCは母乳と食事についてのページで、母親の摂取量が少〜中程度、すなわち1日約300mg以下(コーヒー2〜3杯分)であれば、通常は乳児に悪影響は及ぼさないとしています。

「コーヒー2〜3杯」という言い換えがあるおかげで、mgの数字が生活の実感に結びつきやすくなっています。

ちなみにアメリカ食品医薬品局(FDA)は、健康な大人については1日400mgまでとする一方、妊婦・授乳婦・妊娠予定の方・服薬中の方はカフェインの影響を受けやすくなる場合があるとして、かかりつけ医への相談を推奨しています。

POINT 授乳婦向けの目安は、欧州・英国とオーストラリアが1日200mg、カナダとCDCが1日約300mg。日本には基準そのものがない。

▶ 動画で確認:産婦人科医が語るカフェインの目安量

産婦人科医が妊活・妊娠中・授乳中を通じたカフェインの正しい摂取量を解説しています。意外と見落としがちな飲み物の種類にも触れており、記事の公的機関の目安と合わせて動画で確認したい方に向いています。

出典:ホッとできる!産婦人科チャンネル「【妊活・妊娠中・産後】見落としがちなカフェインの「意外な飲み物」と正しい摂取量」(YouTube・約10分)

母乳に移るカフェインと、赤ちゃん側の分解のはやさ

「自分が飲んだカフェインは、どれくらい母乳に入るのか」は、数字の一覧を見る前に押さえておきたいところです。

ここもCDCの記述がいちばん具体的なので、その内容を軸に整理します。

ポイントは「移る量」と「赤ちゃんが分解するはやさ」が別の話だということです。

母乳へ移るのは「少量ずつ」と説明されている

CDCは、カフェインが母乳を通じて母親から乳児へ少量ずつ移行すると説明しています。

飲んだ量がそのまま母乳に入るわけではなく、あくまで一部が移る、という前提です。

そのうえで、母親の摂取量が少〜中程度であれば通常は乳児に悪影響は及ぼさない、と続きます。

この2つはセットで書かれているので、片方だけを切り取らずに読むのが大切です。

早産児や生後まもない赤ちゃんは分解がゆっくりとされる

同じ量でも、赤ちゃんの月齢によって事情が変わる点にも触れられています。

CDCは、早産児や生まれて間もない新生児はカフェインの分解が遅いため、その赤ちゃんの母親はさらにカフェインの摂取量を減らすことを検討した方がよい、としています。

つまり、月齢が低いほど余裕を持たせる方向で書かれています。

生後すぐの時期と、離乳が進んだ時期とを同じ感覚で考えなくてよい、ということでもあります。

赤ちゃんの月齢に応じた生活リズムについては、新生児の夜泣きはいつからいつまで?アンケート結果や原因も!でも扱っています。

摂取量が非常に多いときに報告されている赤ちゃんの様子

CDCは、摂取量が非常に多い場合についても具体的に書いています。

1日にコーヒー10杯以上といった非常に多い摂取量の母親の乳児では、イライラや寝付きの悪さ、神経過敏などが報告されているとしています。

そして、母親がカフェインを多量に摂取したあとに乳児がより過敏になるようであれば、摂取量を減らすことを検討するよう呼びかけています。

ここでも「10杯以上」という水準が示されているので、200mgや300mgという目安との距離感がつかみやすくなっています。

赤ちゃんがなかなか寝つかない時期の対処については、赤ちゃんの寝ぐずりはいつからいつまで?原因と酷いときの対処法は?もあわせてどうぞ。

▶ 動画で確認:助産師が解説するカフェインの母乳移行

12人の子を産んだ助産師HISAKOが、授乳中のカフェインが母乳を通じて赤ちゃんへ移るしくみを実体験まじりに解説しています。記事で紹介しているCDCの「少量ずつ移行する」という説明をより具体的にイメージする助けになります。

出典:【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル「授乳中 カフェインは完全にダメ?母乳 赤ちゃんの影響は?」(YouTube・約12分)

飲み物100mlあたりのカフェイン量一覧

飲み物100mlあたりのカフェイン量一覧

ここからは具体的な数字です。

まず、飲み物そのものに含まれるカフェイン濃度を見ていきます。

次の表は農林水産省が掲載しているもので、コーヒーと茶類の値は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」に基づいています。

食品名 カフェイン濃度 備考
玉露(浸出液) 160mg/100mL 茶葉10g、60℃湯60mL、2.5分
コーヒー(浸出液) 60mg/100mL コーヒー粉末10g、熱湯150mL
紅茶(浸出液) 30mg/100mL 茶葉5g、熱湯360mL、1.5〜4分
せん茶(浸出液) 20mg/100mL 茶葉10g、90℃湯430mL、1分
ほうじ茶(浸出液) 20mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
ウーロン茶(浸出液) 20mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
玄米茶(浸出液) 10mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
インスタントコーヒー(粉末) 4.0g/100g 2g使用した場合、1杯当たり80mg
抹茶(粉末) 3.2g/100g お湯70mLに粉末1.5gで48mg
ピュアココア(粉末) 0.2g/100g
エナジードリンク等 28〜300mg/100mL 製品1本当たりでは50〜170mg

玉露はコーヒーの2倍以上、ほうじ茶とせん茶は3分の1

表の並びで目を引くのが、いちばん上の玉露です。

玉露の浸出液は160mg/100mLで、コーヒーの60mg/100mLの2倍以上あります。

「お茶だからコーヒーより少ない」とは限らないことが、この1行でわかります。

一方で、せん茶・ほうじ茶・ウーロン茶はいずれも20mg/100mLで、コーヒーのおよそ3分の1です。

玄米茶にいたっては10mg/100mLで、コーヒーの約6分の1になります。

ただし、これらは表に書かれた浸出条件での値です。茶葉の量や蒸らし時間が変われば濃さも変わるので、あくまで比較の目安として見るのが適切です。

ココア・抹茶・インスタントコーヒーは粉の量で変わる

粉末の3つ、インスタントコーヒー・抹茶・ピュアココアは、単位が「100gあたり」になっています。

そのまま飲むものではないので、実際に口にする量は「1杯に何g使ったか」で決まります。

農林水産省の表では、インスタントコーヒーは2g使用で1杯あたり80mg、抹茶はお湯70mLに粉末1.5gを溶かした場合で48mgと換算されています。

ピュアココアは0.2g/100g、つまり100gあたり200mgです。1杯に5g使えば単純計算で約10mgとなり、コーヒーやお茶と比べるとかなり控えめな水準になります。

粉末タイプは、濃いめに作ればその分だけ増えるという当たり前の性質を持っています。「1杯あたり」の数字は、使った粉の量とセットでしか意味を持ちません。

エナジードリンクは製品による差が10倍以上ある

表のいちばん下、エナジードリンクや眠気覚ましを目的とした清涼飲料水は、28〜300mg/100mLと幅が極端です。

これは農林水産省が2026年7月23日に市販12製品の成分表示を調べた結果で、備考にも「製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる」と明記されています。

製品1本あたりでは50〜170mgとされており、1本でコーヒー約2杯分に相当するものもあります。

この分野は製品ごとに10倍以上の開きがあるため、カテゴリ名でひとまとめにできません。

農林水産省も、この種の飲料は成分表示の多くが100mL当たりの濃度で書かれているため、缶や瓶1本あたりに直して確認するよう呼びかけています。

自販機やコンビニで買える市販飲料のカフェイン量(1本あたり)

自販機やコンビニで買える市販飲料のカフェイン量(1本あたり)

次は、実際に売られている製品の数字です。

ここではサントリーが公式サイトで公開している「栄養成分一覧」の値を使い、1本あたりに換算した数字を並べます。

公式表示は「100mlあたり」または「100gあたり」なので、内容量を掛けたものが1本あたりの量になります。

185gの缶コーヒーは1本あたり約74〜130mg

自販機の定番である185g缶のコーヒーは、公式表示が100gあたり約40〜70mgです。

これを1本(185g)に換算すると、次のようになります。

商品名(185g缶) 公式表示(100gあたり) 1本あたりの換算値
PRボス 無糖ブラック 185gボス 無糖ブラック
約40mg 約74mg
PRボス カフェオレ 185gボス カフェオレ
約40mg 約74mg
PRスターバックス MY COFFEE TIME カフェラテ 185gスターバックス MY COFFEE TIME カフェラテ
約40mg 約74mg
PRボス 贅沢微糖 185gボス 贅沢微糖
約50mg 約92mg
PRボス 歴戦の微糖 185gボス 歴戦の微糖
約50mg 約92mg
PRスターバックス MY COFFEE TIME ブラック 185gスターバックス MY COFFEE TIME ブラック
約50mg 約93mg
PRボス レインボーマウンテンブレンド 185gボス レインボーマウンテンブレンド
約60mg 約111mg
PRプレミアムボス 微糖プレミアムボス 微糖
約70mg 約130mg
PRボス ワイルドショットボス ワイルドショット
約70mg 約130mg

同じ185g缶でも、いちばん少ないものと多いもので約1.8倍の差があります。

ブラックだから多い、ミルク入りだから少ない、という単純な関係にはなっていない点も表から読み取れます。

500mlのペットボトルコーヒーは1本で約150〜200mg

容量が増えれば、1本あたりの量もそのぶん増えます。

ペットボトルタイプの主な商品を1本あたりに換算すると次のとおりです。

商品名 公式表示 1本あたりの換算値
PRボス 紅茶上等 185gボス 紅茶上等 185g
約10mg/100g 約19mg
PRプレミアムボス ブラック 285mlプレミアムボス ブラック 285ml
約60mg/100g 約171mg
PRクラフトボス ラテ 500ml(一般流通品)クラフトボス ラテ 500ml(一般流通品)
約30mg/100ml 約150mg
PRクラフトボス ラテ 500ml(自販機専用・冷温兼用)クラフトボス ラテ 500ml(自販機専用・冷温兼用)
約40mg/100ml 約200mg
PRクラフトボス ブラック 500mlクラフトボス ブラック 500ml
約40mg/100ml 約200mg
PRクラフトボス 甘くないイタリアーノ 500mlクラフトボス 甘くないイタリアーノ 500ml
約40mg/100ml 約200mg
PRクラフトボス 世界のTEA 贅沢ミルクティー 500mlクラフトボス 世界のTEA 贅沢ミルクティー 500ml
約20mg/100ml 約100mg
PRクラフトボス 世界のTEA 無糖紅茶 500mlクラフトボス 世界のTEA 無糖紅茶 500ml
約10mg/100ml 約50mg
PRリプトン 白の贅沢 280mlリプトン 白の贅沢 280ml
約10mg/100ml 約28mg

500mlのコーヒー系は、1本で約150〜200mgに達します。

これは前の章で見た「授乳婦は1日200mg」という目安に、1本で届く水準です。

ミルクティー系は同じ500mlでも約50〜100mgで、コーヒー系のおよそ半分以下になっています。

ペットボトルのお茶は1本あたり約28〜80mg

お茶類は、缶コーヒーやペットボトルコーヒーより1桁近く少ない水準です。

商品名 公式表示 1本あたりの換算値
PR伊右衛門 280ml伊右衛門 280ml
約10mg/100ml 約28mg
PR伊右衛門 焙じ茶 280ml伊右衛門 焙じ茶 280ml
約10mg/100ml 約28mg
PR伊右衛門 炙り茶葉仕立て 340g伊右衛門 炙り茶葉仕立て 340g
約10mg/100ml 約34mg
PR黒烏龍茶 350ml(特定保健用食品)黒烏龍茶 350ml(特定保健用食品)
約10mg/100ml 約35mg
PR伊右衛門 500ml伊右衛門 500ml
約10mg/100ml 約50mg
PR伊右衛門 焙じ茶 500ml伊右衛門 焙じ茶 500ml
約10mg/100ml 約50mg
PR特茶 ジャスミン 500ml(特定保健用食品)特茶 ジャスミン 500ml(特定保健用食品)
50mg/500ml 50mg
PR伊右衛門 濃い味 280ml(機能性表示食品)伊右衛門 濃い味 280ml(機能性表示食品)
約20mg/100ml 約56mg
PRサントリー烏龍茶 340gサントリー烏龍茶 340g
約20mg/100g 約68mg
PR伊右衛門プラス 血糖値対策 350ml(機能性表示食品)伊右衛門プラス 血糖値対策 350ml(機能性表示食品)
約20mg/100ml 約70mg
PR伊右衛門 特茶 500ml(特定保健用食品)伊右衛門 特茶 500ml(特定保健用食品)
80mg/500ml 80mg

お茶のペットボトルは、いちばん多いものでも1本80mgです。

緑茶と焙じ茶は同じ表示(約10mg/100ml)で、容量の違いがそのまま1本あたりの差になっています。

烏龍茶と濃い味タイプは約20mg/100mlで、緑茶のおよそ2倍です。

コーラや炭酸飲料は1本あたり約12〜70mg

コーラ系にもカフェインは含まれています。

商品名 公式表示 1本あたりの換算値
PRデカビタC ゴッドチャージショット 240mlデカビタC ゴッドチャージショット 240ml
12mg/240ml 12mg
PRペプシ〈生〉340mlペプシ〈生〉340ml
約10mg/100ml 約34mg
PRペプシ〈生〉ゼロ 340mlペプシ〈生〉ゼロ 340ml
約10mg/100ml 約34mg
PRギルティ炭酸 NOPE 340mlギルティ炭酸 NOPE 340ml
10mg/100ml 34mg
PRペプシコーラ 500mlペプシコーラ 500ml
10mg/100ml 50mg
PRペプシ リフレッシュショット 200mlペプシ リフレッシュショット 200ml
30mg/100ml 60mg
PRマウンテンデュー 350mlマウンテンデュー 350ml
約20mg/100ml 約70mg

コーラ系は1本あたり34〜50mgで、缶コーヒーのおよそ半分以下です。

ゼロカロリータイプでもカフェイン量は通常タイプと同じ表示になっており、カロリーがゼロでもカフェインがゼロとは限りません。

内容量が小さくても濃度が高い製品もあるため、缶の大きさだけでは判断できません。

公式に「0mg」と書かれている飲み物

ここまでは「入っている量」の話でした。

次は、メーカーが公式に0mgと表示している飲み物を確認します。

この章がいちばん実用的かもしれません。

麦茶・ルイボス・コーン茶・黒豆茶は0mgと表示されている

サントリーの栄養成分一覧でカフェイン0mgと明記されているのは、次の飲み物です。

  • GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶
  • GREEN DA・KA・RA 香ばしっ!麦茶
  • GREEN DA・KA・RA やさしいルイボス
  • GREEN DA・KA・RA やさしいコーン茶
  • GREEN DA・KA・RA やさしい黒豆茶

いずれも表示は0mgで、「約」も「未満」も付いていません。

麦・ルイボス・とうもろこし・黒豆は、いずれも茶葉ではない原料です。カフェインは茶葉やコーヒー豆、カカオ豆に天然に含まれる成分なので、原料の時点で含まれていないことになります。

自販機で選択肢を絞りたいときは、この系統を覚えておくと早いです。

トクホや機能性表示食品にも0mgのものがある

特定保健用食品のなかにも、0mg表示のものがあります。

  • 胡麻麦茶 350ml(特定保健用食品)……0mg
  • 特茶 カフェインZERO 500ml(特定保健用食品)……0mg

同じ「特茶」シリーズでも、伊右衛門 特茶は500mlあたり80mg、特茶 ジャスミンは50mg、カフェインZEROは0mgと、商品によって表示がまったく違います。

シリーズ名ではなく、商品ごとの表示を見る必要があるということです。

なお、トクホや機能性表示食品の効果に関する表現は許可された範囲が決まっているため、この記事ではカフェイン量の表示だけを扱っています。

「0mg」と「-(表示なし)」は同じ意味ではない

ここは間違えやすいところです。

サントリーの成分一覧では、カフェイン欄が「-」になっている商品が数多くあります。

たとえばサントリー天然水、C.C.レモン、天然水 特製ジンジャーエール、なっちゃん りんご、飲むぶどうゼリー、いちごミルク、DAKARA経口補水液などです。

「-」は0mgという意味ではなく、その欄に数値が掲載されていないという意味です。

0mgと明記されているものと、「-」のものは、公式サイト上でもはっきり区別されています。

この記事でも、0mgと書かれているものだけを「0mg」として扱い、「-」のものは表示なしとして分けています。

POINT 「0mg」と書いてあるものだけが0mg。空欄や「-」は、数値が公表されていないという意味。

同じ商品名でもカフェイン量が違うことがある

同じ商品名でもカフェイン量が違うことがある

最後に、数字を調べるときに引っかかりやすい落とし穴を3つ挙げておきます。

いずれも、公式サイトを見比べて初めて気づく種類のものです。

「前に調べたときと違う」と感じたときは、この3つのどれかに当たっている可能性があります。

自販機専用のクラフトボス ラテは一般流通品の約1.3倍

もっとも分かりにくいのが、商品名も容量も同じなのに中身が違うケースです。

「クラフトボス ラテ 500mlペット」には、公式サイト上に2つの商品ページがあります。

区分 容量 カフェイン(100mlあたり) 1本あたりの換算値
一般流通品 500ml 約30mg 約150mg
自動販売機専用・冷温兼用 500ml 約40mg 約200mg

自販機専用の側の商品ページには「※自動販売機専用商品」「※冷温兼用商品」と明記されています。

同じ名前・同じ500mlでも、自販機で買ったほうが約1.3倍という計算になります。

1本あたりでは50mgの差で、これはペットボトルの緑茶1本分に相当します。

内容量が違えば1本あたりの量も変わる

2つめは単純ですが、見落としやすいものです。

ホット用のペットボトルは、同じシリーズでも内容量が450mlに設定されていることがあります。

たとえばクラフトボス ラテ ホットは450mlで、公式表示は約40mg/100mlです。1本あたりに直すと約180mgとなり、500mlの約200mgとは20mg違います。

公式表示が同じでも、内容量が違えば1本あたりは変わります。

ペットボトルの成分表示はほとんどが「100mlあたり」なので、内容量を確認してから掛け算するのが確実です。

リニューアルのたびに数値が変わることがある

3つめは時間の問題です。

飲料はリニューアルの頻度が高く、そのタイミングで成分値が変わることがあります。

過去に調べた数値が、いまも同じとは限りません。

そのため、この記事の数値もすべて確認日を明記しています。気になるときは、メーカーの公式サイトで最新の表示を確認するのが確実です。

授乳中のカフェインについてよくある質問

ここまでの内容と関連して、よく検索されている疑問をまとめました。

いずれも公表されている情報の範囲でお答えしています。

体調に関わる個別の判断については、かかりつけの医師や助産師にご相談ください。

表示が「100mlあたり」か「1本あたり」か分からないときは?

成分表示の見出し部分に、必ず単位が書かれています。

サントリーの場合、缶コーヒーは「100gあたり」、ペットボトルは「100mlあたり」、トクホや機能性表示食品は「500mlあたり」など製品ごとに違います。

「500mlあたり」と書かれていれば、その数字がそのまま1本あたりの量です。

「100mlあたり」なら、内容量÷100を掛けます。500mlなら5倍、350mlなら3.5倍、280mlなら2.8倍です。

農林水産省も、エナジードリンク類は100mL当たりの濃度で書かれていることが多いため、1本あたりに直して確認するよう呼びかけています。

ノンカフェインとカフェインレスは違うもの?

表示の考え方が違います。

麦茶やルイボスティーのように原料にもともとカフェインが含まれないものは、成分表示上も0mgになります。

一方でカフェインレスやデカフェは、カフェインを含む原料から取り除いたもので、ごく少量が残っていることがあります。

実際、サントリーの一覧でも「割るだけクラフトボスカフェ 深煎りカフェインレス 無糖」は0mgではなく4mg/100mlと表示されています。

農林水産省も、子供・妊婦・授乳中の方・カフェインに敏感な方について、カフェインを取り除いた製品を利用するのも選択肢の一つとしています。

ココアや甘酒にカフェインは入っている?

ココアには少量含まれています。

農林水産省の表ではピュアココアが0.2g/100g、つまり100gあたり200mgです。1杯に使う量は数gなので、実際に口にする量はコーヒーよりかなり少ない水準になります。

カカオ豆はコーヒー豆や茶葉と同じく、カフェインを天然に含む原料です。「チョコレート味だからゼロ」とはなりません。

ココアの数値については、ココアにカフェインは入ってる?1杯あたりの量とコーヒー・紅茶との比較で1杯あたりの量まで詳しくまとめています。

甘酒は米や麹が原料で、カフェインを含む原料は使われていません。ただし製品によって原材料が異なるため、パッケージの成分表示で確認するのが確実です。

風邪薬や眠気防止薬にもカフェインは入っている?

入っていることがあります。

農林水産省は、カフェインが風邪薬や眠気防止薬、酔い止め薬などの市販の医薬品にも含まれていることがあると説明しています。

そのうえで、カフェインを含む医薬品を服用する場合は、エナジードリンクやコーヒー、お茶などカフェインを含む飲料と一緒に飲むことは避けるよう呼びかけています。

医薬品に含まれるカフェインは、その医薬品の添付文書や製品のウェブページに記載されています。

飲み物の数字だけを合計しても全体像にならない、ということです。

数字を見ても迷うときはどうすればいい?

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、妊婦・授乳婦・妊娠予定の方・服薬中の方について、カフェインの摂取による影響を受けやすくなる場合があるとして、かかりつけ医に相談することを推奨しています。

この記事で扱っているのは、あくまで「どの飲み物に何mg入っているか」という公表されている数字です。

その数字をどう扱うかは、体調・服薬・赤ちゃんの月齢によって変わります。

産後の体調の変化については産後のホルモンバランスの乱れはいつまで?イライラや不眠を改善する方法!、授乳をいつまで続けるかについては赤ちゃんが卒乳するのはいつごろが平均?1歳からの簡単なやり方まとめ!もあわせてご覧ください。

健診や相談の機会に、いま飲んでいるものを具体的に伝えられるようにしておくと話が早く進みます。

寒い時期に自販機であたたかい飲み物を選ぶときは、自販機のホットはいつから?切り替え時期と子連れで選ぶあたたかい飲み物もあわせてどうぞ。

参考にした情報源は次のとおりです(いずれも2026年9月8日確認)。

市販飲料の1本あたりの数値は、公式サイトの「100mlあたり」「100gあたり」の表示に内容量を掛けて算出したものです。公式に1本あたりの表示があるものは、その値をそのまま記載しています。